まず整理しておきたい現実と考え方
親の実家や土地など、県外にある不動産を相続したものの、管理のために頻繁に現地へ行くことができず、
「このまま持ち続けていて大丈夫なのだろうか」
と感じている方は少なくありません。
相続した不動産は、必ずしもすぐに結論を出す必要はありません。
ただし、遠方にあって管理できない状態が続くこと自体が、判断を難しくしてしまうケースもあります。
今回は、今どのような状況に置かれているのかを整理するための視点をお伝えします。
遠方の相続不動産を「管理できない」と感じるのはとても自然なこと
遠方にある不動産を相続した場合、多くの方が同じような壁に直面します。
・平日に時間が取れず、現地に行けない
・移動時間や交通費の負担が大きい
・何か問題が起きても、すぐに対応できない
これは、本人の努力不足や判断ミスではありません。
生活拠点が別の場所にある以上、相続した不動産の管理ができないと感じるのは自然なことです。
特にこれまで親が住んでいた家の場合
「自分が管理する立場になる」という意識の切り替え自体が、大きな負担になります。
「とりあえずそのまま」に潜む不安
相続直後は、手続きや気持ちの整理で精一杯になり、不動産については「少し落ち着いてから考えよう」となりがちです。
それ自体は自然な流れですが、遠方の不動産の場合、次のような不安が少しずつ積み重なっていくことがあります。
・家の状態がどうかわからない
・草木や建物の傷みが進み具合が心配
・近隣に迷惑をかけていないか気になる
すぐに問題が表面化するとは限りませんが、気づかないうちに精神的な負担が増えていくケースは少なくありません。
判断を急がなくていい、でも「放置」とは違います
ここで大切なのは、
「すぐに結論を出さなくていい」ことと、「何もしない」ことは別だという点です。
ここでいう「放置」とは、
意図的に何もしないというより、
状況を把握しないまま時間が過ぎてしまう状態を指します。
・すぐ売る必要はない
・使い道が決まっていなくても問題ない
一方で、現状を把握しないまま時間が経つと、いざ判断しようとしたときに、かえって選択肢が狭まってしまうこともあります。
まずは「選択肢を考える前の整理」から
遠方の不動産を相続した場合、
最初にやるべきことは「どうするかを決めること」ではありません。
・どのような不動産なのか
・今の状態はどうなっているのか
・管理を続ける現実性はあるのか
こうした点を整理することで、
初めて自分に合った考え方や選択肢が見えてきます。
たとえば、相続した不動産が松本市や塩尻市にある場合でも、
現在の居住地が県外などの遠方であれば、現地の状況や市場性を自分だけで把握するのは簡単ではありません。
この段階では、
売るかどうかを決めていなくても、まったく問題ありません。
迷っている段階で整理しておきたい「遠方不動産の選択肢」
「このまま持ち続けるのか」「何か動くべきなのか」。
遠方にある不動産を相続した場合、多くの方がこの段階で迷います。
この時点で大切なのは、
無理に結論を出すことではなく、
どのような選択肢があり、それぞれにどんな前提条件があるのかを知っておくことです。
遠方であることが、
管理や今後の負担にどのような影響を与えるのか。
それを整理するだけでも、判断のしやすさは大きく変わります。
無理に決めなくて大丈夫です
ここまで読んで、
「まだ何も決めていないが、少し整理したくなった」
と感じていれば、それは自然な状態です。
遠方にある不動産を相続すると、
「早く決めなければならないのでは」と感じがちですが、
本当に大切なのは、納得できる判断ができる状態をつくることです。
売却を前提としなくても、
今の状況を整理するだけで、
気持ちが軽くなるケースも少なくありません。